2023 年 1 月 1 日より、ワシントン州の最低労働賃金が、2022年の時給 14.49ドルから1.25ドル（前年比 8.66% 増）引き上げられ、時給 15.74 ドルとなります。これに伴い、残業手当付与の判断に関する給与基準額も上昇し、即ち、残業手当非適用の従業員には、最低週給 1,101.80 ドル（年俸 57,293.60）が支払われる必要があります。なお、従業員数が51名以上の場合の基準額は、週給 1,259.20 ドル（年俸 65,478.40）です。以下は、2022年9月に労働産業局から発表された実施スケジュールです。
| 効力発生日 | 2020/7/1 | 2021/1/1 | 2022/1/1 | 2023/1/1 | 2024/1/1 | 2025/1/1 | 2026/1/1 | 2027/1/1 | 2028/1/1 | |
| 従業員数 1-50 の雇用主 | 最低賃金への乗数 | 1.25 | 1.5 | 1.75 | 1.75 | 2 | 2 | 2.25 | 2.25 | 2.5 |
| 週給（ドル） | 675 | 821.40 | 1,014.30 | 1,101.80 | 1,332.00 | 1,362.40 | 1,557.00 | 1,584.90 | 1,794.00 | |
| 年俸（ドル） | 35,100.00 | 42,712.00 | 52,743.60 | 57,293.60 | 69,264.00 | 70,884.80 | 80,964.00 | 82,414.80 | 93,288.00 | |
| 従業員数 50 超の雇用主 | 最低賃金への乗数 | 1.25 | 1.75 | 1.75 | 2 | 2 | 2.25 | 2.25 | 2.5 | 2.5 |
| 週給（ドル） | 675.00 | 958.30 | 1,014.30 | 1,259.20 | 1,332.00 | 1,532.70 | 1,557.00 | 1,761.00 | 1,794.00 | |
| 年俸（ドル） | 35,100.00 | 49,831.00 | 52,743.60 | 65,478.40 | 69,246.00 | 79,700.40 | 80,964.00 | 91,572.00 | 93,288.00 |
コンピュータ専門職については、時給で賃金が支払われる場合にも、残業手当非適用従業員として認められる場合があります。この場合、雇用主の規模にかかわらず、最低労働賃金の 3.5 倍である 55.09 ドルが 2023 年の基準額として適用されます。
2023 年のシアトル市における最低労働賃金は 1.42 ドル上昇し、時給 18.69 ドルになります。但し、従業員数が 500 名以下の場合において、雇用主が医療補助として最低時給2.19 ドル分を付与する場合、または、従業員が同額分のチップを得る場合は、最低労働賃金は時給 16.50 ドルです。これらを掲載する職場ポスターが、シアトル市から発行されています（以下リンクご参照）。雇用主においては、改訂版ポスターに差し替え、従業員が職場で容易に見て読める場所に掲示することが求められます。
シータック（SeaTac）では、同年運輸・観光業に従事する労働者に適用される最低労働賃金が、前年比 1.52 ドル増の時給 19.06 ドルになります。
雇用主には、従業員の給与額および残業手当付与の取り扱いについて、新しい基準額および最低労働賃金に準ずることの確認作業が勧められます。
【ご参考記事】
- 2020 年残業手当に関する基準改正：ワシントン州法および連邦法
- 2023 年シアトル市職場ポスター：日本語版および英語版
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