【2021/12/17更新:保険料徴収延期】2022年ワシントン州長期介護プログラム

2021-12-14

【朱書更新:2021年 12 月 17 日付】以下掲載記事のとおり2022年1月1日より、ワシントン州長期介護プログラムに基づき、同州で就労する従業員の賃金から保険料徴収が開始される予定でしたが、2021 年 12 月 17 日、ワシントン州インスリー知事は、保険料徴収を遅らせることを発表しました。州議員らから同プログラムの法律を調整する必要性が指摘されたことにより、2023年の州議会会期まで審議され、同法が修正された後に、保険料徴収が実施される見込みです。

ご参考リンク:インスリー州知事発表(2021 年 12 月 17 日付)

2022年1月1日より、ワシントン州長期サービス支援信託法に基づき、雇用安定局(Employment Security Department。以下「ESD」)により、同州で就労する従業員の賃金から保険料が徴収されます。同法は、長期介護の支援サービスにかかる費用を積み立て、ワシントン州の対象従業員に対し、長期介護支援を提供することを目的としています。

【保険料】

雇用主は、四半期毎に、従業員の賃金から保険料を徴収し、ESCに支払います。保険料率は、100ドルの収入に対し0.58ドル(0.58%)です。保険料率は、2024年1月1日より隔年毎に、上限率を0.58%として、年金拠出審議会により見直されます。雇用主による保険料の支払いは発生しません。現行法では、保険料の対象となる賃金に上限額はなく、したがって徴収額に上限はありません。

【資格基準】

長期介護支援受給の資格を得るには、以下2つの期間において就労し、保険料を支払う必要があります。

1) 次のいずれかの期間が該当すること。

  • 最低10年間。その内、最低5年間中断がないこと。
  • 長期介護支援を申請した時点において、直近6年間の内、3年間。

2) 上述いずれか該当する期間において、年間最低500時間。

【受給内容】

2025年1月1日より、対象者は、介護支援サービスを1日100ドル分を上限として、生涯36,000ドル分まで受給することができます。受給額は、ワシントン州消費者物価指数に基づき毎年調整されます。

【受給対象者】

長期介護支援を受給するには、以下の基準を満たしている必要があります。

1)   ワシントン州在住。

2)   18歳以上。

3)   日常生活において、家事や整容等につき最低3点の介護行為が必要な場合。(例:投薬管理、衛生管理、食事介助、排泄介助、認知機能、移乗介助、身体介護、入浴介助、歩行介助および更衣介助。) 

【適用除外申請】

従業員は、18歳以上で、かつ2021年11月1日より前に長期介護保険に加入している場合は、同法からの適用除外を申請することができます。ESDでは、2021年10月1日から2022年12月31日まで適用除外の申請を受け付けています。保険料の支払免除は、申請が承認された後、直近の四半期初日からが適用されます。現行法では、適用除外となった従業員には、以後永久に同法に基づく長期介護プログラムが適用されません。

適用除外となった従業員は、ESDからの適用除外承認通知の写しを、現在および将来の雇用主に提示する必要があります。雇用主は、従業員からの当該写しを保管する義務があります。

適用除外従業員は、承認の効力発生日以前に控除された保険料について、払い戻しを受けることはできません。また、雇用主に適用除外の通知を怠った場合は、雇用主に通知書の写しを提示した日以前に控除された保険料につき、払い戻しを受けることはできません。

【自営業者】

2022年1月1日より、自営業者(個人事業主、独立請負業者、パートナー、合弁事業者を含む)は、同法の適用を受けることを選択することができます。その場合、2025年1月1日まで、または自営業者となってから3年以内に選択する必要があります。自営業者は、ESDに対し、同法の適用を受ける旨、書面で通知します。その後、自営業者は、同法の適用を撤回できません。

自営業者は、退職または自営業でなくなるまで、保険料を支払う必要があります。自営業者は、退職または自営業でなくなった場合は、その旨ESDに通知し、保険料の支払いを終了させます。

自営業者が必要な申請または支払いを怠った場合、ESDは、自営業者に対する適用を取り消す場合があります。または、ESDは未払いの保険料を徴収し、残存期間分の保険料を取り立てる場合があります。同法の適用は、自営業者に対する取消通知書の日付から30日以内に取り消されます。

【労働組合】

2017年10月19日以前に存在する団体交渉協定の適用を受ける雇用主および従業員は、同協定の再交渉または同法における義務を行う必要はありません。但し、同協定が再開、再交渉または期間終了した場合は、この限りではありません。

【ご参考リンク】

ワシントン州介護基金(WA Care Fund): https://wacaresfund.wa.gov

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